清上防風湯 セイジョウボウフウトウ

実証タイプの赤みのあるニキビによく用いられ、清上防風湯の清上には、体の上部を清涼にするという意味があります。


そして顔の熱や炎症をさます作用が期待でき、また皮膚病の病因を発散させる働きがあります。

 

ニキビのできる原因は、皮脂が分泌亢進してうまく排泄されないことにあるので、こまめな洗顔で余分な皮脂や老廃物を取り除き油性の化粧品を避け、便秘に注意するなど、生活面からの気配りも大切です。
さらに、早く寝て睡眠時間をたっぷりとり体調を整えることが大切です。

【配合生薬】
荊芥(けいがい):1~1.5g、黄連(おうれん):1~1.5g、薄荷葉(はっかよう):1~1.5g、枳実(きじつ):1~1.5g、甘草(かんぞう):1~1.5g、山梔子(さんしし):1.5~3g、川きゅう(せんきゅう):2~3g、黄ごん(おうごん):2~3g、連翹(れんぎょう):2~3g、白し(びゃくし):2~3g、桔梗(ききょう):2~3g、防風(ぼうふう):2~3g

 

主薬の防風は、発散作用をもつ代表的な生薬で 、荊芥・薄荷は皮疹の発散・消退をはやめ、止痒・鎮痛の効果を示すほか消炎・抗菌作用をもちます。
白芷は強い鎮痛作用をもち、川芎も頭痛に効果を示し抗菌・排膿・鎮痒に働き、連翹・黄芩は利尿作用があり、これらの相乗効果で、よりよい効果を発揮します。

 

【適応症】
にきび、顔面および頭部、その他の化膿症、湿疹、結膜炎、歯根膜炎、中耳炎、眼の充血、膿疱性座瘡、尋常性毛瘡、感冒、インフルエンザなどに適用し、比較的体力がある人の顔や頭のにきび、発疹などに用いられます。

 

【使用上の注意】
残念ながら、冷えの強い「寒証」、体の虚弱な「虚証」の方、胃腸が弱く、食欲不振や吐き気、嘔吐や下痢(泄瀉)などを起こしやすい方は、服用を避けてください。
配合生薬の甘草の大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあり、食欲不振、胃部不快感などの症状が現れることがあります。

直葬・天国への引越